スカンクのソロモン 1994年

1994年に撮ったフイルム写真。

これはスカンクのソロモンです。

当時、彼をお迎えするのには勇気がいりました。

誰も飼ったことのない未知の生き物でしたから。

小さな目、頭の横についている耳、

大きな鼻。そしてまん丸の身体。

ぬいぐるみのようでした。

「ソロモンの指輪」を付けた

ソロモン王のように

動物と対話ができるようになればと

思いをかけて

私はこの子にソロモンと名付けたんです。

とてもなついてくれました。

ひもでつなぐこともなく

一緒に道を歩いていました。

この時代はペットシーツなんか

ありませんでしたから

おしっこは新聞紙の上に

させていました。

お風呂はバケツで入れていました。

たいして嫌がりもしなかったですね。

本当に可愛い子でした。

体重は七キロくらいだったかな。

眠ってる顔がまた可愛かった。

あたたかさ、ふわふわ感、

スカンクのにおい。

なつかしいな。

たのしかったな。

・・・・・・・・

ソロモンが星になってから

何年たったっけかな。

いつかどこかでまた会えるかな。

これはその頃に書いた本です。

1995年、初版。

なんかこれもなつかしいなー。

習作

病院の業務を終えてから

趣味の写真を撮るために

真夜中の高速を飛ばしました。

プライベートタイムが

ほとんど無い私にとって

こんな数時間の旅だって

十分に心の洗濯になるんです。

しゅう-さく〔シフ-〕【習作】
[名](スル)文芸 、音楽、絵画、彫刻などで、
練習のために作品をつくること。 
また、その作品。
エチュード。
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
ふざけているのか本気なのか
解らないとよく言われます。
今回の作品は実は冗談半分です。

ゲッコーの秘密

こんにちは、野村潤一郎です。

今回もいつものように

“本業とは無関係の話題”で

コーヒーブレイクを楽しみましょう。

でも、少しアカデミックな内容にしようかな。

一応、科学者ですから。

さて、早速ですがこの人をご覧ください。

ミカドツギオヤモリの

ゲッコーちゃん(女)です。

幼体の頃に私のところに来て

かれこれ二十五年目になります。

ニューカレドニアの食物連鎖の頂点にして

世界最大のヤモリとされている種なんですよ。

世間一般ではヤモリとイモリを混同する方が

非常に多いようですが

もちろん別物です。

イモリは両生類です。

水中の卵から

オタマジャクシになり、

変態して大人になります。

そして一生を通じて池や沼に住みます。

ヤモリは爬虫類です。

陸上に産み付けられた卵から孵り

幼体がそのまま成長し、

生涯陸上で生活します。

これはサルファオオトカゲの

トラ(女)です。

幼体の時から飼い始めて

十七年生き、天に召しました。

寿命ですね。

悲しかったのですぐに

次の子を迎えました。

二代目トラ(女)です。

三歳になりました。

ちょっと話が横道にそれましたが

このオオトカゲもヤモリと同じく

爬虫類です。

で、今回皆さんに見比べていただきたいのは

両者の“眼”ですね。

瞳孔の形や色など同じ爬虫類でも

ずいぶん異なっています。

その理由についてはまたの機会に

説明したいと思いますが

やはり最初に気づく決定的な違いは

“まぶたの有無”でしょうね。

ヤモリの一族は

まぶたがありません。

だからこんな風に

目を掃除します。

大きくて長い舌で…

ベロ~~~リンチョ。

うっひっひっひ~。

ニャニュ~。

すごいねー。

あ、おひさしぶり、

ほく、野村トラジロー

だからなんでオミャーが

出てくるんニャ。

オレは野村トラキチだニャ。

みんな出たがり屋だな~。

ちゃんと

とうちゃんの話を聞きなよ、

ためになるんだからさ。

野村オスカーだよ。

デカいカオして目立ってるけど

オレはオミャーが小さい時の写真

見たことあるニャ。

こんなだったニャ。

おとーちゃーん。

ニャッハッハッハ~!

みなさんこんにちは。

野村バンダです。

えーと、そういう君なんか

こうでしたよー。

み~、み~、み~。

うひっ。

おれはカイマンリザードの

かおでか君だ~!

カオのデカさなら負けないぞー!

ちなみにおれはデンデンムシしか食べない。

カオがデカいのはそのためなのだ。

だから、かおでかくんなのだ~。

いつも診察室を見守っている

みなさんおなじみのシローです。

結局のところお父様は

手術の連続で疲れているから

今、とっても眠いみたいですね。

ヤモリ一族の目の構造の不思議や

その瞳孔の形状を光学理論で説いたり

壁に張り付く足の構造が物理法則の

ファンデルワールス力

つまり無極性分子に働く力であり

分子の瞬間的な分極によって生じる

静電気的な引力によるもの

であることなど

カッコよく解説する

予定だったんだと思います。

しかし今のお父様は

仕事を終えて

ただの疲れたオッサンですから

もうこのへんで

勘弁してやってください。

え~、疲れたオッサンです。

コレがヤモリの

お手々でござい~。

壁にくっつく仕組みは

吸盤なんかではないんです。

非常に高度な物理法則によって

引力を発生させているんですよ。

びっくりしましたか。

びっくりしましたね。

ヒトザルは

様々な問題をかかえ

新しい考えを求め

時には謎に突き当り

いつの時代も彷徨い続ける。

が、そんなのはムダムダ。

その回答は全て自然界の中にある

私はそう思っています。

ではまた。