男の中の漢(をとこ)!

この人はカニンガム・イワトカゲの
“アダム君”と申します。

エネルギッシュな性格が
キリリとした顔つきに
あらわれていますね。

彼のすごいところは
その“種付け能力”の高さです。

いつもパリッとしていて喧嘩も強く
それでいてムード満点に女を口説くテクニックもあり、
そんなわけで非常にモテるわけです。

彼にせまられて首を横に振る娘は
ただの一人もいませんでした。

彼は数名のメスと次々と肉体関係を持ち
大満足させ、ことごとく妊娠させて
三十匹近い子孫を残しました。

カニンガムは“卵胎性”の爬虫類なので
妊娠したメスは卵ではなく子供を産みます。

私が実際に観察したところでは
彼らは少産系で、一回のお産で最高五匹程度、
少ないときは一人っ子のこともありました。

ちなみにトカゲの陰茎は二本あって
右からでも左からでもガンガン行くぞ!
(尾が邪魔なので前から後ろからではありません)
みたいな感じです。

アダム君、マッチョイズム満点の
男の美学の世界で生きています。

撮影機材
LEICA R8
LEICA APO-MACRO- ERMARITE 100mm
ポジフィルムをデジタルスキャン

世界最大の…。

人間界には“ヤモリ”と“イモリ”の区別が
全くついていない方が多く棲息していますね。

ここでちょっと復習しましょうか?

ヤモリは爬虫類ですよ。
樹や壁に張り付いて生活し昆虫を食べます。
陸上で卵殻のある卵を産みます。

イモリは両棲類ですね。
オタマから変態し、終生池などに棲みます。
水中でにゅるにゅるの寒天みたいな卵を産みます。

OKですか?
で、今日はヤモリのお話です。

実はこの“ミカド・ツギオ・ヤモリ”
世界最大のヤモリなんです。

普通の図鑑に書いてある
「トッケイが一番!」はウソです。

本種はニューカレドニアのとある島で
食物連鎖の頂点として大きく進化しました。

巨大に成長した個体は
一リットルのペットボトルくらいの
ボリュームがあるんですよ。

そこまで大きくなってしまうと
私でもちょっとおっかないですね。
なにせヤモリ一族は咬む力がとても強いのです。

なお、ヤモリの英名の“Gecko”は
彼らの「ゲッコー!」と聞こえる鳴き声から
付けられました。

★写真説明
これはコルクの樹皮につかまって
擬態しているところです。
普通に見かけるヤモリと同じく
周囲の色に合わせて体色を変化させます。
生き物って本当におもしろいですね!